【講演会・研究会のお知らせ】第7回 福大韓国学シリーズ(10月21日[金]-22日[土])

  • お知らせ

第7回 福大韓国学シリーズ(講演会)[2022年10月21日、金]

・場所:福岡大学 A棟 AB02教室 +Webex Meetings
・時間:14:40?16:10(4限)
・使用言語:日本語
・入場開始:14:30

文学の路上に集まろう!
??「母語」幻想と新しい文学の書き手たち??

 講演者:高榮蘭(コウ・ヨンラン、日本大学・教授、近現代日本語文学・文化)

 講演概要:2019年4月の「出入国管理及び難民認定法」の施行を契機に、メディアなどには「移民」という言葉が溢れ出した。注目すべきは、これが文学・文化をめぐる環境にも大きなかかわりをもっていることである。例えば、日本語文学をめぐる議論は、日本語を母語としない書き手(現在)と在日(過去)を線引きしているが、両方とも日本語リテラシの高い書き手の作品を対象としている。しかも「日本人による日本(語)文学」と「外国人による日本(語)文学」の境界は強硬なものである。このような枠組みはすでに多元化されている言語環境とズレているだけではなく、資本の論理が作り出す位階の構図を「文学」を媒介に支える役割をしている。その一方で「文学」は、この社会において「共生」という名で強いられているステレオタイプの「マイノリティ・イメージ」からマイノリティ自身が抜け出すためのツールとして期待されている。本講演では、このような状況との交渉の過程で作られた留学生文学賞、路上文学賞、非識字の在日朝鮮人女性による作文集などを手がかりとしながら、新たな対話のツールとしての文学の場=路上の可能性について話し合いたい。

 代表著作:『戦後というイデオロギー 歴史/記憶/文化』(藤原書店、2010年)、共編著『検閲の帝国 文化の統制と再生産』(新曜社、2014年)など。

 

第7回 福大韓国学シリーズ(若手研究会)202210月22日、土]

・場所:福岡大学 文系センター棟 15階 第7会議室+Webex Meetings
・時間:10:00 ?13:30
・使用言語:日本語・韓国語(通訳有)

総合司会:柳忠熙(リュウ・チュンヒ、福岡大学・講師、近代東アジアの文学・思想史)

10:00 趣旨説明(柳忠熙)

10:05 発表?
発表者:高橋梓(日本学術振興会特別研究員PD、朝鮮近代文学)
発表タイトル:植民地期の朝鮮人作家の女性表象をめぐる研究
       ??金史良の朝鮮語・日本語作品を中心に

10:35 発表?
発表者:中川侑(九州大学大学院地球社会統合科学府博士後期課程、比較文学)
発表タイトル:女であり、在日であること
       ??李良枝文学の交差性

11:05 発表?
発表者:金志映(キム・ジヨン、淑明女子大学・人文学研究所・助教授[HK教授]、日本近現代文学・比較文学)
発表タイトル:転覆と連帯の想像力
       ??日本における韓国フェミニズムSFの翻訳受容をめぐって

11:35 休憩

12:00 質疑応答
コメンテーター:高榮蘭(コウ・ヨンラン、日本大学・教授、近現代日本語文学・文化)
        柳忠熙(同上)

13:30 終了

・主催:科研費「植民地期朝鮮における思想史研究の基礎構築(1):民族改良・実力養成・自治論」(若手研究、18K12214)
・共催:福岡大学 人文学部 東アジア地域言語学科
・お問い合わせ先:ryuch@fukuoka-u.ac.jp(東アジア地域言語学科・柳忠熙)

ご興味のある方は、どなたでもご参加できます。

オンライン参加も可能です。
オンラインでのご参加を希望される方は、以下のURLか右のQRコードを通じて事前申請をお願いいたします。
後日アクセス情報をお送りいたします。

申請締切2022年10月19日(水)まで
https://forms.gle/FLcC6xBr8vt1vJ7c8